女性のからだと針灸
■ 女性にやさしいはり灸
近年、女性も職業を持ち社会に進出し、重要な役割を担う様になった事により、様々なストレスによる機能的な不調が原因の疾患が増加しています。
例えば、自律神経機能の失調による、冷え性や月経不順、下腹部・腰部の循環不全から起こる月経痛、生理の始まる3~10日前に、肩こり・頭痛・むくみ・イライラ・過食などの多種多様な精神的、身体的症状が表れ月経前症候群なども女性特有の症状です。
現代に生きる女性の中に、ホリスティック医学として針灸治療を、上手に生活へ取り入れている人が当院でも増えています。
針灸治療により、疼痛部位の循環改善を促し、気血をスムーズに運行させる事で心身に表れる様々な症状を改善する事ができるのです
■ 産科領域の針灸治療
不妊症には、針灸治療により体調を整え、子宮内の状態を改善し、着床を安定させる効果があり産婦人科の受診との併用をおすすめします。
また、薬剤を使う事のできない、妊娠中のつわりや腰痛、流産・早産の予防や逆子の改善、出産時の和痛や安産と、産後の疲れや乳汁分泌不足等にも効果があり子育て中の若いお母様方にも最適です。
■ 更年期障害と針灸治療
女性の閉経前後の5年くらいを更年期といい、おおよそ45~55才位の期間をさします。
この間に生ずる様々な症状、不定愁訴を更年期症状といい、その症状が日常生活において支障をきたす程度になると更年期障害と考えられます。
多く見られる症状としては
肩こり・頭痛・頭重感・のぼせ・発汗・めまい・心悸亢進・しびれ感・全身倦怠感・脱力感・睡眠障害・不安感・気力低下など。
更には、女性を取り巻く環境に変化(子供の就職、結婚、親や友人との対人関係、健康問題、働く女性の昇進等)を起こしやすい時期でもあり、上記の様な身体症状の反応として憂うつ感・抑うつ状態を呈する事もしばしば見受けられるようになります。 更年期症候群に対する針灸治療は、精神的、肉体的に苦痛を生じるこれらの症状を改善し、いずれも満足できる治療効果が期待でき、臨床上大いに運用されるべきものです。